TAKEDA
MASAHIRO

ボート

武田匡弘
たけだ・まさひろ
美浜南小―美浜中―美方高。関西電力所属。2018年ジャカルタ・アジア大会軽量級ダブルスカルで優勝した。身長182センチ。23歳

2019年3月の代表選考会で1位になった。出場できたらいいなと、ぼんやり思っていた夢舞台が「手の届く範囲まで来た」

だが、すぐに壁にぶつかった。この年の世界選手権に向けた代表合宿で、五輪種目の軽量級ダブルスカルでの出場を逃し、非五輪種目の軽量級シングルスカルに回った。

「1人で速くてもだめ。2人で組むテクニックに欠けていた」。フランスでの直前合宿は足を使う技術や力みのない漕ぎを磨き、誰と組んでも合わせられるように自分の力の底上げに取り組んだ。大会では目標タイムの7分台を切り、自信を取り戻した。

レベルアップへ練習の質も量も見直した。心拍数、ストロークの強さなどテーマを持って取り組んだ。漕ぐ距離も15キロから20キロに伸ばし、25キロになることも。先行逃げ切りだったレース運びが、ペースを維持し後半で勝負を懸けられるようになった。かいあって2019年世界選手権は後半タイムが伸びた。

主戦場の軽量級は、東京五輪を最後になくなる可能性が高い。

「(五輪に出られる)ラストチャンスかもしれない。中途半端にはしない」

競技人生を懸け、オールを握る。

文・斧辰則 写真・東村淳悟ほか